正直は最良の策か?
「つねに率直に語れば、卑しい人間はお前を避けるであろう。」
ブレイク 「地獄の格言」
ウィリアム・ブレイク(William Blake, 1757年11月28日 ロンドン - 1827年8月12日 ロンドン)は、イギリスの詩人、画家、銅版画職人。『無垢と経験のうた』『天国と地獄の結婚』『ミルトン』『エルサレム』などが詩人としての代表作。
昔教科書などでは「正直は最良の策である」という諺がよく載っていました。今も載っているのかどうか知りませんが、世相は「正直者は馬鹿を見る」という風潮にあるように思えてなりません。
自分の既得権益ばかりを主張する役人、外国産の食品の表示を貼り替えて平気で国内産だと言って売るメーカー、本来使ってはならない薬品を混入し製造する工場、夢を持って海外へホームステイしようと預けた金を平気で使い込む代理店、利益追求のみを考え、骨組みを減らして建築し、結果そのツケを購入者に回すマンション販売会社、枚挙に暇がありません。
損をするのは、いつも正直に生きてきた一般市民です。ですが、そんな正直者も騙され続ければ、いつの間にか他人を信じられなくなり、その言葉を疑ってかかるようになる。そんな大人を見て育った子供たちはどうなるんでしょう。自分だけは損をしたくない、自分が損をする位なら、他人にそれを押し付けてやろう。そんな風になってしまうかも知れません。
今の日本は経済的には随分と豊かになりました。ですが、先輩方と話をしていると、しばしば昔の日本の方が元気があったし、何より心が温かかったと言います。耳の痛い話です。何故人はこんなにも自分の損得ばかりを主張するようになってしまったのでしょうか。こんなに心に余裕のない人が増えてしまったのは、一体何が原因なのでしょうか。
その原因を国家や周りの環境に転嫁するのは簡単です。ですが、ここは個人の問題として落とし込んで考えてみる必要がありそうです。
僕は自分が正しいことをしているかどうか、迷いがある時には、正直に生きている人と話をする事にしています。その人の前にでると、自分に何か後ろめたい事がある時は、どうも居心地の悪さを感じるのです。何を相談する訳でもないのですが、その時点で自分自身に答えは出ています。つまり、卑しい気持ちが少しでもあると、正しい人の前で堂々としていられないのです。
そういう人は得てして損をするわけですが、目先の損得だけに囚われない強さをもっています。僕自身も他の人にとって、そういう人間になりたいと思います。その道のりは果てしなく険しいのですが(苦笑)いつの日か絶対に。
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